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2010年07月21日

版画の歩く帽子の人

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来る水道工事のための片付けが続きます。一部壊さなければならない壁の前には私の荷物がわんさかあって、段ボール箱に整理を兼ねて詰め込む日々。書籍書類はジャンルごとに分けて入れれば済むものの(重いのが難)、細かい雑貨類になるとどうにも整理がつかないものも出てきて多少は処分することになるでしょう。壁の前の棚の一番上に鎮座ましますこれはクリスマスツリーと同じ銅版画家・綿引明浩さんの作品、展覧会を観に行って自分で選んで購入したもの。「(作品を)自分で選んで購入」するという経験は、モノ作りには非常に大切なことでしょう。数ある作品を吟味しそこから一つ選んで購入するという体験は、逆に自身の作品を人様に買って頂く時に相手の気持ちを慮るための貴重な勉強なのです。この作品を購入したのは10年くらい前でしょうか…こぢんまりした外苑前のギャラリーで、行く前から「もしピンとくるものがあったら欲しいな」と思ってはいたものの、懐具合と飾るスペースの都合もあるのでそこでまずふるいにかけられ残った2点。ひとつはこれ、もうひとつはロミオとジュリエットのようなイメージのものでした。ギャラリースタッフに「これから迷いますのでしばらくお時間下さい」とお断りし、しばらく考えたのですがどうにも結論が出ない。とうとう候補2点を示し「困ってます」と言ったところ、スタッフのステキな女性が「お客さまのイメージはこちらですね」と迷うことなくこの歩く帽子の人の版画を勧めてくれたのでした。今更ながらなんと的確なアドバイスをいただいたことか。いまや帽子作りを見守る神様の如く、棚の上から見下ろすこの銅版画。お客さまに買っていただくということの難しさや有り難さを心底感じながら、自身がこの版画を買った時のドキドキや迷いや喜びを思い出しながら帽子のお客さまにも誠心誠意接しようと思うのです。

banner.gif←これも一時避難。カチッ!

投稿者 あずさ*cheera* : 2010年07月21日 04:27

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