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2009年04月14日

柴田雅章さんの茶器

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染織を勉強していた私は当初「染めもの屋」を名乗っていたものの、今ではすっかり帽子屋になってしまった今日この頃。学生時代からアシスタントをしていた染色工房の仕事も、帽子の仕事がそこそこ忙しくなってきていずれ二人の子持ちとなると思うように手伝えず…そんなこんなを染め物の師匠に相談したら「今が頑張り時だから本業に専念すればいい」と暖かい言葉、今日は長年お世話になったお礼に伺いました。一人娘のお母さんをしながら作家としての制作と商売としての仕事も続けてきた師匠、独身でふら〜りふらりとしていたかつての私は「家庭を持って少し落ち着いた方がいいと思うわよ」と言われたこともあったっけ(相当見るに見かねての言葉だったに違いない)。そんな私も今やクマ太郎を育てながらの制作、「仕事に専念するならやっぱり一人の方がやり易いんじゃないかと…」と正直な気持ちを話すと「今はそう考えてしまうかもしれないけれど、家庭は自分を支えてくれる大事なもの。いずれわかるときがくるでしょう。」とまたもや家庭の大事さを諭されてしまいました。まぁ、今日でスッパリおしまいということではなく、バッグなどの小物の仕立てはこれからも引き受けるし「いよいよピンチのときには助っ人に来てもらうかも」ですし、幸い家が近い(歩いて15〜20分くらい)ので「遊びにいらっしゃい」というような感じ。とはいえ20年の長きにわたってお世話になったのですから「いろいろ教わりました、ありがとうございました」とお礼を述べたときには胸がいっぱいに…20年、あっという間だったような気もしますが、手伝い始めた当時はまだ3歳でお尻も拭いてあげてた娘さんが今や大学院2年生で就職も決まったとなるとやはりそれなりの年月です。そんな私に師匠が記念に下さった可愛い茶器。師匠の主宰するお店でも扱ったことのある作陶家の柴田雅章さんのもの。なんて素敵なプレゼント!「クマ太郎に割られちゃうなぁ〜」と言うと「寝静まってからこっそり使うのよ」とカラリとおっしゃいました。失敗も頻繁で必ずしも優秀なアシスタントではなかっただろう私が長く続けてこられたのは、このさっぱりとした師匠の人柄に負うところが大きいのは間違いないでしょう。人に運というものがあるならば私には師に恵まれているという運があるに違いないと、これは前々から感じていたことですが今日それを改めて感じたのでした。先生、今までどうもありがとうございました。

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投稿者 あずさ*cheera* : 2009年04月14日 16:46

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